セラミックス / Ceramics
家にこもっている間、何か撮影するのに面白いものはないかと探していると、昔沖縄で買った焼き物の器があった。内部がメタリックブルーに輝いて美しい。
焼き物は焼成における釉薬の複雑な化学反応で発色する。私自身は陶芸教室で触ったことがある程度で、焼き物の専門知識はないが、化学を仕事にしているので美術的な面と化学反応の面の両方で興味深いものがある。
器の底に流れた釉薬が溶岩のような複雑な模様を作る。ところどころにある放射状のパターンは何かが結晶化していると思われる。金属質な輝きと青い領域が混じりあう。青系の色彩はコバルト(Co)を用いたものが代表的だ。
DXのD500でマクロレンズに古い2倍テレコンを付けて撮影。
どこかの島の航空写真のようにも見える。器の底に生じるランダムな形状が地球規模の地形にもどこか似ていて、フラクタル的なものを思わせる。
メタリックなので、光の当て方によってもかなり印象が変化する。
どんぶりの一つが木星のような雰囲気に思えたので、それらしい感じで撮影。
コーヒーカップのソーサーの一部。細かな貫入(釉薬のガラス質に入ったひび割れ)が地図のように広がっている。青みかかった部分は泡が立って水跳ねのように見える。
ガラス質の部分に浮かび上がった火の玉のような模様。