ヤマガラやカラスの話 / Varied Tit, Crows, etc.
あまり遠出する時間もなかったので、近所の森林公園を探索することにした。身近な鳥ばかりだが、人馴れしている個体が多いので撮影は楽しい。
重力など関係ないような立ち姿のヤマガラ。
コゲラもかなり近くまできた。
草の実をほおばるアオジ♂。こういうのを食べているなら、冬の食糧にも事欠かなそう。
こっちも何かの実をくわえたメジロ。
こうして4枚並べてみると、木の幹を走り回るコゲラや、忍者のように横向きでも立つことのできるヤマガラは、アオジやメジロと比べると指先がより鋭いかぎ爪状になっているように見えて興味深い。
本当はルリビタキを探したかったのだが、これだけは近くに来てくれず…。雌を遠くに発見。
最近、動物行動学者の松原先生の著書『カラスの教科書』を読んだ。
日本で見られる様々なカラスの生態や行動、識別方法、筆者の研究エピソードなどが満載で、カラスへの興味をにわかに掻き立てられた。ボリュームもかなりあるが(続編『カラスの補習授業』も合わせると相当だ)、軽妙に綴られていて読み始めると止まらなくなる。素敵なイラストも気に入っている。
私はもともと鳥の撮影では身近でも見た目が地味でも、分け隔てなく向き合うことをモットーとしている。なので、カラスの写真も撮ることはあったが、カラスのことが少しわかるとなんだか連中の行動が気になって仕方がない。
地面をてくてく歩いていて、採餌しているのは大体ハシボソガラス。
森林性のハシブトガラスは木や構造物の上にとまっていることが多い。
実際は両者の生息範囲は重なっていることが多いので、森をハシボソガラスが飛んでいたり、田んぼにハシブトガラスがいたりすることもあるが、当たりをつけるのには便利だ。
ハシブトガラスはハシボソガラスと違い、東アジアに主に分布しており、中でも日本では特異的に繁栄しているらしい。この辺りはワタリガラスとの関係で上記『カラスの教科書』(補修授業のほうかも?)で考察されていたので、興味がある方は参照してみてほしい。
見方の解像度が上がってくると楽しいよね、というお話でした。
ところで(SNSやブログ映えという意味での)写真の被写体としてのカラスは難易度高すぎると思う。