サンコウチョウ巣立ち(とキノコ) / Japanese Paradise Flycatcher leaving the nest (and mushrooms)
サンコウチョウのヒナの孵化から一週間がたった。仕事もあり近くでもないので、途中経過がどうなっているかはわからない。
この場所をよく知るベテランの方のコメントでは、サンコウチョウの巣は多くの場合、カラスなどに発見されて襲われてしまい、これまで無事に巣立ったのを見たことがないとのことである。その原因の一つとして、多数のウォッチャーが押し寄せることで、カラスに場所を悟られてしまうということを挙げておられた。
以前の記事にも書いたが、私自身、バーダーの情報ネットワークには感心しており、最近では大いに恩恵も受けている。その一方で上のような皮肉な結果を招かないように、微妙な情報管理が必要になることもあるのだろう。
さて、その巣立ちの様子を見に行くと、すでにもぬけの殻であった。カラスにやられたのか、と落胆し、仕方なくキノコなどを撮って過ごした。
キノコの撮影に夢中になって3時間ほど経ち、引き返していると、サンコウチョウの巣から少し離れた場所で忙しい鳴き声が聞こえてきた。餌をねだるヒナによくある急かすような声。これはサンコウチョウではないのか!?
声のする方を慎重に探ってみると、いた。念願の巣立ちヒナと親鳥の姿。ホイホイホイという親鳥の鳴き声も聞こえてきた。
団子と呼ぶには少ないが、仲良く並ぶヒナたち。
メスが餌を持ってきた。
元気いっぱいに餌をねだっている。順調そうだ。
オスもやってきた。巣を確認したときはヒナが4羽だったが、この時はいくら探しても3羽だった。1羽はうまく育てなかったか襲われたのだろう。それでも「巣立っているのを見たことがない」と言われた森で3羽ここまできたのだから上出来に違いない。
木の隙間から再びツーショット。これからも無事に成長して来年戻ってきてほしい。
今回はキノコの巧妙ともいえる展開で、寄り道のお陰でサンコウチョウ巣立ちにも出会えた。
最後にキノコを並べて終わり。
切り株の付け根に小さなお地蔵さんのように並んで生えていたキノコ。キノコの同定はよくわからない(手が回らない)ので種類は不明。
上品な雰囲気の白いキノコ。ちなみに撮影は、三脚を使いSS1/3秒程度とし、LEDライトを素早く塗るように当てて柔らかい光が差している感じにした。