Organ Pipe Cactus National Monument その1 / Part 1

セドナの次は逆方向、つまりメキシコ方面に行こうと決めていた。フェニックスからは150マイル(約240km)、車で2時間半ほどでメキシコ国境に辿り着く。そのまさに国境エリアにOrgan Pipe Cactus National Monumentはある。

フェニックスを出てまずハイウェイ10号線を西に向かい、それから南へ。Gila Bend、Ajoを過ぎるとまもなくNational Monumentのエリアに入る。

Cactus(サボテン)の名前の通り、ここはオルガンパイプという種類のサボテンが多く分布している。砂漠のサボテンといえば、皆が思い浮かべるのはこれでは?

これはベンケイチュウ(Saguaro Cactus)。同じくらいたくさん生えている。
こちらが、オルガンパイプ・サボテン(Organ Pipe Cactus)。

特段、オルガンパイプだけが見たくてこの場所を選んだのではない。メキシコ国境地帯という、アメリカの端の端まで単に来てみたかったのと、観光客の少ない場所をトレッキングして撮影したかったから。もちろんベンケイチュウもじっくり見たい。

早朝、現地に到着し、まず向かったのはTwin Peaks CampgroundのすぐそばにあるDesert View Trail。道路から見るとサボテンの大きさがわかる。
丘の向こうに国境とメキシコの町が見渡せる。密入国者と出くわしてしまうこともあるらしく、注意喚起の掲示も多い。
砂漠地帯にも意外に鳥は多い。今回は風景と同じくらい、野鳥も探していく。サボテンミソサザイ(Cactus Wren)
ミソサザイより大型だが、大きく口を開けて鳴く姿は良く似ている。

トレイルの様子はこちら。

トレイルの頂上付近は小高い丘になっている。
モリモリに枝分かれしたベンケイチュウ。成長したものは12mほどの高さになる。このサボテンは枝分かれが始まるまで75年程度を要する。つまり立派な個体はほとんど100歳以上とみて間違いない(寿命は150〜175年といわれる)。そのためアリゾナ州では法律によって傷つけないように保護されている。とはいえトレイル沿いには明らかに人によって傷つけられたサボテンもちらほらある。
メキシコの山を背景に。
アメリカツリスガラ(Verdin)の幼鳥と思われる。
Zebra-tailed Lizard。気温が高いせいか、トカゲの逃げ足が異様に早い。
トレイルの駐車場に戻ってくると、ウズラの群れを発見。カリフォルニアのNorth Ridgeトレイルで出会ったカンムリウズラに似るが、アリゾナで見られるのはズアカカンムリウズラ(Gambel’s Quail)。両親が警戒する中、せっせと採餌している。
オスの頭が赤い。植え込みの上に登って、周囲を警戒している。アリゾナではあちこちで見ることができる。
おなじみのメキシコマシコ。
サボテンは花の季節を迎えている。
大型のサボテンに穴を開け、巣として利用するキツツキ、サバクシマセゲラ(Gila Woodpecker)。よく見ると周りにトゲはほとんど残っていない。古いサボテンはそうなのかも?
せっせと昆虫を集めて往復する。座っていた自分の頭の後ろ40cmくらいのサボテンにやってきたこともあった。
車を停めていると、ムナグロムクドリモドキ(Hooded Oriole)のメスが、ミラーに映った自分と戦っていた。こんなジョウビタキを見たことがあるな…。ちなみに、Orioleというのはムクドリモドキ科ムクドリモドキ属の鳥で、日本には迷鳥でやってくるくらいしかないようだ。
日中は夕方以降の風景撮影に向けてトレッキング兼下見。暑さと乾燥が厳しいうえ、店も無いので、水を大量に持参している。塩も持ってきた。

その2へ続く

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