アナホリフクロウ / Burrowing Owl

アメリカでぜひ見てみたいと思っていた鳥の一つがアナホリフクロウ(Burrowing Owl)である。地面の穴を住まいにするフクロウだ。ミーアキャットのように家族そろって立っている写真をどこかで見たことのある人も多いと思う。基本的に夜に狩りをするが、昼間に外に出ていることもある。

このアナホリフクロウ、一応穴は掘れるらしいが実際には他の動物が掘った穴を利用している。穴を掘る動物としてよく知られているのは中西部の平原地帯に住むプレーリードッグだ。両者の生息範囲を見ると中部では見事に重なっている。しかしアナホリフクロウはカリフォルニアを含む西部にも生息している。図鑑を見ると特にサンフランシスコベイエリアはその北限付近とされている。これは探すしかない。

さて、カリフォルニアでこのフクロウがどこに住んでいるかというと、どうもジリスの巣穴らしいということがわかった。ジリスならあちこちで見たぞ…ということで、カリフォルニアジリスの特に多いエリアで絞り込み。

巣穴のそばであたりを窺うカリフォルニアジリス。多いところでは軽く数えただけで10匹くらい顔を出している。

アナホリフクロウの気持ちになって考えてみる。自分が隠れ家にするなら、①穴が豊富で、なおかつ②外敵を発見しやすい見晴らしの良い場所、を選びたい。そう思って双眼鏡で斜面を観察していると、意外とあっさり見つかった。

いました。
丸い頭がクルクル動いている。
周囲を見てみると、他にもいた。
1.4倍テレコン2枚重ねの784mmでアプローチ。もう揺らぎが出ていてあまりシャープではないが仕方がない。
穴の横でひたすら左右確認。もう1時間半くらい確認しているんですが、一体いつ動くんでしょうか…
伸びをして動くかに思われた矢先、背後から現れたチュウヒにびっくりしてまた振り出しに戻る。他の猛禽をかなり警戒している。
生息環境。ここには少なくとも3羽程度いたようだが、その他の場所では見かけなかった。かなり好みにはうるさそうだ。
結局、長い足が見えるほど出てくることはなかったが、狙い通りに発見して観察できた素晴らしい経験になった。

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