道東 2日目 霧多布 / Eastern Hokkaido Day 2 Kiritappu

霧多布〜別当賀

前日は到着から時間があまりなく、ラッコも見つけられなかったので、今朝の目標はまずはラッコである。岬の風景も撮影したいので、夜明け前から出発(といっても車で数分なのでありがたい!)。

夜明けの海に灯台からの光が差す Light from a lighthouse shines on the dawn sea
灯台の光が沖合を照らす
夜明けの湯沸岬 Cape Toufutsu at Dawn
岩に立つオオセグロカモメ Slaty-backed Gull standing on a rock
日の出前からオオセグロカモメの群れが飛び回っていた。

太陽が出てきた後、気が付くと波の穏やかな岬の北側にラッコが浮かんでいた。一頭は少し遠かったが、もう一頭がかなり近い見下ろす位置に出てきてくれた。宿で聞きそびれたが、今年は繁殖してないんだろうか?

海に浮かんでカニを食べるラッコ Sea otter eating crab floating in the sea
朝から大きなカニを食べるグルメなラッコさん。お腹の上にたくさんキープしてあるのが良い。
海に浮かんでカニを食べるラッコ Sea otter eating crab floating in the sea
両手で握って思いっきり頬張る。器用です。1日10kg食べるとか。
ラッコにちょっかいを出すカモメ A seagull messing with a sea otter
カモメに付きまとわれて迷惑そう。
岩場とカモメの群れ A rocky beach and a flock of seagulls
オオセグロカモメたちが休む岩場。

ひとしきり岬を撮影して宿に帰ってくると、ちょうどハギマシコたちが来ていた。

ハギマシコ Asian Rosy Finch
地面で餌を探すハギマシコ Asian Rosy Finch searching for food on the ground

宿を出て霧多布湿原へ。この時期の湿原ではあまり鳥は期待できないようだったが、一応押さえておく。

霧多布湿原とエゾシカ Kiritappu Marshland and Yezo sika deer
遠くの茂みからこちらを伺う湿原のエゾシカたち。

周辺には散策や自然観察のための木道があちこちに設けられている。比較的、河口に近い所にある奥琵琶瀬野鳥公園に立ち寄ってみた。

遠くの川を並んで泳ぐ4羽の大白鳥 Four Whooper swans swimming side by side in a distant river
向こうからオオハクチョウのグループがやってきた。
川を泳ぐ4羽のオオハクチョウ Four whooper swans swimming in the river
霧多布湿原の水辺の風景 Waterscape of Kiritappu Marshland
町のすぐそばでもこんな風景。
飛翔するコガモの群れ A flock of teal in flight
こちらは山口でも特に珍しくはないが、コガモの群れ。
灌木の間からこちらを見つめるオスのエゾシカ Male Yezo sika deer gazing at me through the bushes
オスのエゾシカもいた。

ここからは霧多布を離れ、県道142号線の北太平洋シーサイドラインを経由して標津町、羅臼方面に向かう。

幌戸沼にいたオジロワシのペア。雌雄は大きさくらいでしか見分けられないようだが、右手の一回り大きく見えるのがメスだろうか。

川の土手に並んで朝日を浴びるオジロワシのペア A pair of white-tailed eagles lined up on the river bank, basking in the morning sun.
凛々しい姿。冷え込みで温度差が激しいためか、揺らぎでシャープに撮れないシーンが多い。多めのカットを押さえておいた方がよさそう。
波の打ち寄せる荒涼とした海岸の長時間露光写真 Long exposure photo of a desolate beach with lapping waves
恵茶人神社前から。海沿いルートでは荒涼とした景色が楽しめる。

根室まで寄る余裕は無かったのだが、今回見ておきたかったのが別当賀のフレシマ湿原である。

フレシマ湿原に向かう未舗装路 Unpaved road to Fureshima Marsh
道を折れてダートを進む。途中から石が荒くなるので、オンロードバイクで進入するのはお勧めしない。
木に止まる一羽のウソ An Eurasian Bullfinch perched in a tree
ウソの小群に遭遇。

2kmほど走ると、海岸前に広がる手付かずの湿原に出た。あいにく鳥の気配はそれほどでも無かったが、特別な雰囲気がある。

フレシマ湿原のパノラマ Panorama of Fureshima marshland
素晴らしい景色が広がる。

…のだが、なにやら違和感を感じる風景も。

フレシマ湿原に設置された野鳥の会の注意書きとモニュメント Warning signs and monuments of the Wild Bird Society installed at Fureshima marshland
この土地を前にして、ゴテゴテした人工物を設置してしまうのは皮肉が効いてますね。
水面を走るように逃げるカモ Ducks fleeing as if running on the surface of the water
逃走するホオジロガモ。後ろのカモは?

どんな風景が見られるだろうとワクワクしながら道の先端まで行くと、閉鎖されていた。

多数の立ち入り禁止の注意書きが並ぶ、保護区の門 The gate to the protected area, lined with numerous no-entry signs.
立ち入り禁止の大合唱。

原初の自然を保護したいというのはわかる。でも、なんだろうか、この違和感。
保護のために土地を買い上げて、その所有権を殊更に主張している姿って、この「原初の自然」からは程遠い人間の営みだなぁと。そうした滑稽さも感じつつフレシマ湿原を後にした。

観察記録
オオセグロカモメ
ラッコ
ハジロカイツブリ
ハギマシコ
タンチョウ
エゾシカ
ホオジロガモ
オナガガモ
オオハクチョウ
コガモ
ノスリ
オジロワシ
オオワシ
ウソ

二日目 羅臼へ続く

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