道東 3日目 / Eastern Hokkaido Day 3

羅臼〜弟子屈

夜明け前から活動したいが、野付半島ネイチャーセンターが9時からの受付だったこと、昨日からの雨雪で路面の状態が気になったことから、普通通りに朝食を取って羅臼を出ることにした。

鷲の宿の前を流れる知徒来川 Chitorai river flows in front of the Eagle Inn
シマフクロウを撮影した沢の様子。
羅臼町の波打ち際。国後島の向こうから日が昇る 。 The beach in Rausu Town. The sun rises over Kunashiri Island.
とりえあえず日の出を見に、海へ。根室海峡を挟んで国後島の向こうから日が昇る。
波打ち際の砂浜と丸石に朝日のオレンジ色がきらめく The orange of the morning sun sparkles on the sand and cobble stones at the edge of the waves.
凍結を始めた海と立ち並ぶ枯れ木 The sea beginning to freeze and dead trees standing in a row
野付半島のナラワラ。気温はマイナス4℃程度。海は昨日よりも凍結が進んでいる。
草むらの中からこちらを見るオスのエゾシカ。朝日が横から照らす。 A male Ezo sika deer looks straight at me from the grass. The morning sun shines on it from the side.
おはようさん。

ネイチャーセンターで許可証を発行してもらい、ダートに入る。先端に向けて車を走らせているとキタキツネを発見。こちらもエゾシカ同様にどこでもいるといえばいるが、エゾシカほどは会わない印象。朝日の光線も良く、いい具合に氷をバックに撮らせてもらい大満足した。

氷の上に座ってこちらを見るキタキツネ Fox sitting on ice looking at me
冬毛がフサフサで毛並みが良い。
氷の上を頭を下げて歩くキタキツネ Fox walking with head down on ice
氷の上を歩くキタキツネの横からの上半身クローズアップ。朝日が正面から照らす。 Side view close-up of the upper body of a fox walking on the ice. The morning sun illuminates it from the front.
限られた時間で上出来の姿を押さえられたのはラッキーだった。
氷の上でこちらを振り向くキタキツネ。目を閉じている。 A fox turns around on the ice. Its eyes are closed.

半島の内海側は波が穏やかですっかり凍り始めている。吹きっさらしなので体感温度的にはなかなか寒い。

凍りついた野付半島の海 Frozen Sea of Notsuke Peninsula

指定された場所で車を止め、あとは先端に向けてダートを1kmほど歩く。ここでようやく長靴登場。

野付半島の先端に至るダート Dirt leading to the tip of Notsuke Peninsula
大体先端まで辿り着いた。写真右奥の青緑の建物の辺りに車を止めてある。

先端はハマニンニク(別名:天気草)の草原となっている。ユキホオジロ始め小鳥たちがこの実を目当てにやってくるらしい。ただ、霧多布のえとぴりか村の主人情報によると今年は実が少ないのか、あちこち移動しているようだとの話。

天気草の草原 Weather grass meadows
近くで観察すると、実がたわわに付いているという感じではない。

さて、前日のレンジャーとのやりとりもあり、絶対見つけてやると意気込んで捜索開始。ところがユキホオジロはおろか小鳥の気配は全くない。もう一組先に来ていたが、やはり何も見つからなかった様子。うっかり近づいて飛んでくれればまだ良いが、植生のない場所をくまなく回っても駄目であった。残念。

気を取り直してこの場所で観察できる生き物を探す。海に目を向ければ違った景色が見えてくる。

海に浮かぶクロガモのオス a male Black Scoter floating in the sea
クロガモ雄。これまで遠目に何度も見ていた中で比較的近くで観察できた。
飛翔するクロガモのペア Pair of Black Scoters in flight
クロガモのペア。
海のすれすれを飛翔するコオリガモたち Long-tailed Ducks flying along the water's edge
見慣れぬカモが飛んできた。コオリガモの雄3羽に雌1羽。
翼をこちらに広げて飛翔する4羽のコオリガモ four Long-tailed Ducks flying with their wings spread toward me
今回のお気に入りの一つ。最高にかわいい。
海の上を飛翔するシノリガモのメス a female Harlequin Duck in flight over the sea
シノリガモ雌。残念ながら雄は見られなかった。
海を泳ぐ一羽のヒメウ a Pelagic Cormorant swims in the sea
ヒメウのメタリックな色が綺麗に見える。
飛翔するウミアイサ a Red-breasted Merganser in flight
ウミアイサ。

見たことのあるものないもの含め、様々な海鳥が飛来して見応えがあった。海に突き出た半島なので、鳥の距離感も少し違いそうだ。

浜に打ち上げられた白骨化した海獣の死骸 Carcass of a white-boned sea animal washed up on the beach
こんな海獣の死骸も。北海道らしいワイルドな感じがある。
オオハクチョウの親子 Whooper swan parent and child
オオハクチョウの親子。
浜に積まれたゴミの上に立つオジロワシのペア a pair of White-tailed Eagles standing on a pile of trash on the beach
とうに昼をすぎ、車に戻り引き返す。もう日が傾いてきた。ペアで佇むオジロワシ。
砂山に立つオオワシ a Steller's Sea Eagle standing on a sand hill
センターに許可証を返して車を走らせていると、オオワシがいた。これまでで一番近い。
飛び立つために大きく翼を広げるオオワシ A Steller's Sea Eagle spreading its wings wide for flight
山口で見た幼鳥とは全く姿が異なる。立派な姿。
飛び立ったオオワシ A Steller's Sea Eagle taking off
飛翔するオオワシ A Steller's Sea Eagle in flight
飛翔するオオワシ A Steller's Sea Eagle in flight
すぐ後ろに見える北方領土をバックに飛翔。
飛翔するオオワシ A Steller's Sea Eagle in flight
キタキツネに続いて有難いことにオオワシも少ないチャンスをものにできた。
堤防で翼を広げるシロカモメ A Glaucous Gull spreading its wings on the bank
シロカモメ。ここまで、地元バーダーには特に珍しくない鳥ばかりと思うが、個人的には初見がたくさんある。
夕日に染まる中標津の農地と山 Nakashibetsu's farmland and mountains at sunset
標津町からこの日の宿のある弟子屈町へ向かう。途中で思わず撮影した景色だが、どこだったか。
日没の光を受けて立つタンチョウ A Red-crowned Crane standing in the light of sunset
日没間際、近くにタンチョウを見つけた。明日はタンチョウがメインなのでたくさん見られるだろう。

弟子屈に着いた時にはもう真っ暗になってしまった。この日は「ペンション Birao」にお世話になった。大変感じの良い宿で、清潔、最高の温泉。また行きたい。

宿の窓から星が見える。 stars from the window of the inn.
星が綺麗に出ていたが、月明かりもあり夜の撮影は断念。
ラーメンと豚丼 Ramen and pork bowl
駅前のpoppoteiで食べた、雪見ラーメンと豚丼。こっちも最高。弟子屈をすぐに離れないといけないのが惜しい!

観察記録
エゾシカ
キタキツネ
クロガモ
コオリガモ
シノリガモ
ヒメウ
ウミアイサ
オオハクチョウ
オナガガモ
オジロワシ
オオワシ
シロカモメ
タンチョウ

四日目に続く

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