カワラタケ / Trametes versicolor
よく見かけるのに名前は知らないあのキノコ。改めて観察して撮影してみた。
カワラタケという、朽木に生えるキノコ。サルノコシカケのような硬さで、見るからに食用ではなさそうだし、おいしそうでもない。実際に食用ではないものの、一部で飲用されたり、薬理作用(抗がん作用)が研究されているとのこと(参照:きのこアルバム)。
たいてい、滝のように連なって密集して生えている。
だんだん引いていく。ゾワゾワしてしまう方には申し訳ない写真。後ろの健康な木と根本で繋がっているが、こちらは完全に死んでいるのだろう。自然の分解者の仕事を感じる。
近くの神社の軒下に、セミの抜け殻が残っていた。昨年夏のものだろう。毎年大量のセミが脱皮するのに、意外と長く残っている抜け殻は少ない。こちらも何らかの循環の中にあるに違いない。
「キチン質 分解」で簡単に調べてみたところ、自然界にはキチン質(昆虫の表皮やカニの殻などの成分)を分解可能な酵素「キチナーゼ」を産生する動植物や微生物が多数存在するらしい。
雨の当たらない軒下で、菌類やバクテリアが活動しにくいと、このように残るのだろう。